引越しローンの審査内容とは?審査で落とされる6つの理由を紹介
運搬費用(=引越し業者への支払い)のみに思える引越し費用ですが、前家賃に敷金・礼金、仲介手数料などを含めた初期費用として考えるなら30~40万円は必要になります。
仮に引越しの初期費用が支払えないならどうすれば良いのか?
1つの解決策として「多目的ローン」があります。
多目的ローン(フリーローン)とは銀行が提供するサービスの一種です。通常のローンに比べて融資目的の範囲が広く、低金利で借りられるのが特徴です。
ただ、銀行のローンだけに審査基準は厳しめという心配もあります。
そこで今回は、引越しでのローンで注意したい審査項目についてご紹介します。
1.ローンの申し込みから融資までの流れ
引越しでは一般的に「多目的ローン(フリーローン)」が活用されます。
では、多目的ローンの申し込みから融資されるまでの一連の流れを、「三菱東京UFJ銀行」の多目的ローンを例に説明します。
①申し込み
まず、各銀行の窓口で多目的ローンのお申し込みを行います。申込み内容から「事前審査」が開始され、3日ほどで結果が出ます。
最近では「ネット申し込み(来店不要)」を導入している銀行も増えており、最短当日(eメール)で回答が届くこともあります。急いでいるなら来店不要で進められるローンを選ぶことをオススメします。
②必要書類の提出
次に、必要書類のご提出を行います。必要書類は以下で、銀行によってはさらに詳しい書類が求められます。
- 見積もり書(または契約書)のコピー
- 本人確認書類(運転免許証またはパスポート)
- 源泉徴収票(または確定申告書)のコピー
必要書類が揃った段階で「本審査」が開始され、3日ほどで結果が出ます。
③契約手続き
最後に、ローンのご契約手続きを進めていきます。
ご契約手続きの書類は、
- 消費者ローン契約書
- 保証委託契約書
- 口座振替依頼書
などで、銀行によっては追加で書類が求められることもあります。
上記から分かる通り、多目的ローンは申し込みから契約まで1週間前後はかかります。引越し直前では間に合わないので、少なくとも1カ月前から余裕を持って申し込むのが安心です。
2.審査で重視される6つの項目
銀行のローンで気になるのは、「何を基準に審査されているのか?」だと思います。実は、ローンの審査では主に以下の6項目が重視されています。
①年齢
一般的に銀行は「20歳~70歳」までを対象に審査を行っています。完済時の年齢が80歳までであればおおよそ問題ないでしょう。
20歳で返済期間30年のローンを組むのは比較的簡単です。ただ、50歳で返済期間30年のローンとなると年齢的に難しいと言えます。
②年収
銀行は対象の「年収」も重視して審査をしています。
ローンには「返済負担率」と呼ばれるものがあります。これは年間返済額を年収で割ったものです。年収400万の方が年間返済額100万円のローンを組んだとして、返済負担率は25%。銀行は返済負担率を25~40%になるよう調節しています。
当然、返済負担率が40%を超えるとローンを組むのは難しくなります。
③勤続年数
「勤続年数」についても銀行は重視して審査しています。
「勤続年数が長い=年収が安定している」と銀行が捉えるためです。一般的には勤続3年以上がいいとされます。
ただし、ローンは正社員を対象としたものがほとんど。派遣社員や契約社員などは審査の対象外になりやすいのです。
④債務状況
銀行としては「債務状況」も重要な審査項目とされます。
「すでに借金がある=これ以上の返済(ローン)は難しい」と考えられるのです。また、先述した「返済負担率」では今ある借金とこれからの借金(ローン)を合算します。
審査に問題がなくとも借入額に制限がかかることもあります。すでに借金があるなら、返済してから新たなローンを申し込むのが良いでしょう。
⑤健康状態
銀行では対象の「健康状態」も審査の重要な項目としています。
というのも、ローンには「団体信用生命保険」の加入が必須であるためです。団体信用生命保険とは、契約者が途中で死亡した場合に残りの返済額を保険で支払うというもの。当然、契約者の体調が著しく悪いと加入はできません。
⑥担保物件
「担保物件」についても銀行として審査項目とされます。
引越しでの多目的ローンではほとんどありませんが、借入額が多いと担保を求められることもあります。「担保物件の価値=借入額」と釣り合いが取れていれば審査は問題ないでしょう。
ただし、担保物件の価値は銀行側の調査によって決まります。市場価値がそのまま担保物件の価値になるとは限らないので注意が必要です。
3.ローンの審査に落とされる6つの理由
一般的に「引越しの初期費用=クリーンな借り入れ」とされます。その為、他の融資目的に比べて引越しでの多目的ローンは審査が通りやすいのです。しかし、以下のような6つの理由で、ローン審査で落とされることがあるので、注意や確認が必要です。
①書類のミス
審査に落ちる原因の第1位に上がるのが「書類の記載ミス」です。
当然ですが、年収や勤続年数などの記載内容の誤り(水増し)は絶対にダメです。また、記載内容に空欄が多いという理由で審査に落とされることもあるそうです。
銀行の調査力は侮れません。誠実に丁寧に記載するようにしましょう。
②申込の条件外
「申込の条件外」というのも、ローンの審査で落ちる原因です。
多目的ローンは融資目的が原則自由と、他のローンに比べて条件はゆるいと言えます。それでもローンですから銀行ごとに一定の条件を定めています。年齢や年収、書類など条件を満たしているのか各銀行に問い合わせておくと安心です。
③審査の基準外
ローンの審査において「審査の基準外」で落とされることもよくあります。
銀行が最も重視するのは「返済能力があるのか」ということです。先述した6つの審査項目に問題がなければ基本的に通るでしょう。反対に、1つでも問題があれば落とされる危険があります。
④ブラックリスト入り
「ブラックリスト入り」していれば、まずどのローンの審査でも落とされると言えます。
「ブラックリスト=信用情報」のことで、銀行の調査した情報に問題が見つかれば審査に影響してきます。特に返済の遅延、多重債務、破産申請などがあれば大きな問題です。
ちなみに、「審査なし!」「誰でもOK!」とうたっているのは闇金の危険があるので要注意です。
⑤頻繁な申込み
ローンを申込む以前に「頻繁に(別のローンなど)申込み」をしていると審査に落とされることがあります。
ローンに限らず、クレジットカードなどの申込履歴というのは信用情報として記録されているためです。例えば、1カ月に3度4度とクレジットカードに申込むとブラックリスト入しやすいそうです。少なくとも6カ月~1年は間を開けて申込むのが良いと思われます。
⑥借入額の多さ
「借入額の多さ」によってはローンの審査に落ちることがあります。
貸金業では法律(貸金業法)によって「年収の3分の1までしか融資してはならない」と決められています。多重債務などで返済できなくなる人を少しでも減らすための法律です。例えば、年収300万の方は合算して100万円までとなります。
すでに何社からか借入があるならローンの審査は難しかもしれません。
4.まとめ
今回は、引越しに活用できる多目的ローンの審査基準についてまとめてみました。
- 年齢
- 年収
- 勤続年数
- 債務状況
- 健康状況
- 担保物件
といった審査基準を満たしていればおおよそ通るでしょう。
引越しでは運搬費用の他に前家賃や敷金・礼金、仲介手数料など多くのお金がかかるものです。多目的ローンを上手に活用し、引越しの初期費用に悩まなくて良いようにしたいですね。
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