食器棚の引越しは「小分け」が基本!食器を安全に梱包するポイント
引越しで注意したいものと言えば、大型家具と割れ物です。その両方を兼ね備えているのが「食器棚」です。
割れやすい食器の数々に、食器棚自体もガラスが多く使用されています。お気に入りの食器が割れるのもショックですが、それ以上に食器棚に傷がついたら辛いですよね。
では、どうすれば食器棚と中の食器類を安全に梱包できるのか?
今回は、食器棚の引越しの流れと食器を割らない梱包のコツについて紹介したいと思います。
1.食器棚の引越しの流れ
まず、食器棚のような大型家具は決して自分で運ばないようにしてください。食器棚自体が重いのもそうですが、大型家具は正しく運ばないと歪みにつながります。
では、食器棚の引越しの流れを見ていきましょう。
①食器棚から中身を出す
まず、食器棚の中にある食器類を全て取り出します。取り出した食器類は、綺麗に梱包してダンボールの中へ。
最近では、食器類の梱包まで行ってくれる引越し業者もいるようですが、お気に入りの食器類を適切に梱包したいなら自分の手・目で行った方が安心です。
②棚板や引出しも外して空っぽ状態に!
次に、棚板や引出しなども全て取り外します。残ったままだと、搬出中に食器棚の中で移動して破損や事故のもとです。
普段、食器棚の中まで綺麗に掃除することってないですよね?
せっかく棚板や引出しを取り外したのですから、食器棚本体はもちろん棚板や引出しなど、雑巾をしっかり絞ったもので水拭きしましょう。引越しついでに綺麗にしていけば、引越し先でも気持ちよく使えますよ。
③ガラス面を補強(保護)
次に、食器棚の上部にあるガラス面を補強(保護)します。食器棚には多くガラス面が使用されているので、保護しておかないと搬出時に危険です。
ガラス面にはダンボールなどを当て、搬出中の揺れや衝撃がガラス面に伝わらないようにします。ダンボールはできるだけガラス面に密着させて当てるのがポイントです。
窓ガラスとは異なり、食器棚のガラス面は取り外せないことがよくあります。ガラス面が修理できずに、お気に入りの食器棚を泣くなく処分したくはないですよね。
④扉部分をテープで固定する
次に、食器棚の下部にある扉部分は養生テープなどでしっかり固定します。固定されていないと、搬出中に扉部分がパカパカ開いて破損や事故につながります。
ただし!ガムテープや一般的な透明テープのような跡の残るものは厳禁です!
工事や工作などで使用される、粘着力はあるものの跡の残りにくいテープがおすすめです。例えば、「養生テープ」であればホームセンターやネットショッピングなどで簡単に手に入ります。
⑤食器棚を上下に分割する
最後に、可能であれば食器棚を上部と下部に分割します。背の高い食器棚であれば、多くの場合上部(ガラス面)と下部(扉部分)に分割できます。
ただ、片方だけでも十分な重さがあります。決して1人で持ち上げようとはせず、2~3人で慎重に分割しましょう。
また、食器棚の分割や分解は引越し業者が行ってくれる場合もあります。お願いできるのであれば、プロである引越し業者に任せてしまった方が安心です。
2.引越しで食器を割らない梱包のコツ
食器棚の引越しで最も気を使いたいのが食器類を割らないように梱包すること。では、お気に入りの食器類を割らない梱包のコツをご紹介しましょう。
①ダンボールは中・小サイズを使う
食器類の梱包に使用するダンボールは「中・小サイズ」のものを使いましょう。というのも、食器類は割れやすい上に意外と一つひとつが重いためです。
1つのダンボールに多くの食器を入れると、重さでダンボールの底が抜ける危険も高まります。中で食器同士がぶつかりやすくもなり、搬送中にダンボール内で割れてしまう可能性が高まります。
また、食器類を入れるダンボールは通常よりも固め(厚め)がおすすめです。スーパーなどで調達するなら、ペットボトルなどが入っていたものが固めと言えます。
②食器は1枚ずつ紙類で包む
食器類は「1枚ずつ紙類で包む」が鉄則です。
食器は一枚いちまいが重く硬い上に、割れやすいものです。ダンボールの中で食器同士が当たるだけで割れることもよくあります。
1枚ずつ紙類で梱包しておけば、ダンボールの中で食器同士が直接当たることはありません。もし時間がないようなら、1枚おきに梱包するのでも食器が割れるのを防いでくれます。
③平皿は立てて並べる
「平皿は立てて並べる」も、食器をダンボールに詰めるポイントです。
平皿は横に重ねるのが一般的ですが、それだと面積が広くなって薄い平皿では割れる原因になります。立てて並べておくことで、搬送中の揺れや衝撃が平皿に伝わりにくく割れにくいのです。
ちなみに、「カップ類(コップや鉢など)は底を下にして並べる」ので大丈夫です。カップ類は丸みを帯びているので、底からの衝撃が周りに流されやすいためと言えます。
平皿やカップ類のように、種類に合わせて梱包を変えるのが食器類を安全に運ぶコツです。
3.食器棚を選ぶポイント
食器棚を引越し先でも設置できるなら良いですが、設置場所の広さや雰囲気(デザイン)、搬入経路などの問題で泣くなく処分することも考えられます。
食器棚は粗大ゴミに当たるので、基本的には自治体の粗大ゴミ回収に出せます。仮に自治体が対応できなくても、不用品回収専門業者やリサイクルを利用しても処分できます。
引越しを機に新しい食器棚に買い換えるのも、気分が一新できて良いものですよね。では、引越し先に合わせて食器棚を選ぶポイントを見ていきましょう。
①食器棚を設置するスペースを測る
食器棚を選ぶ上で、まず注目したいのが「設置スペースがどれだけあるのか?」ということ。
一軒家はもちろん、マンションやアパートなどでも食器棚の設置スペースはあらかじめ設けられています。例えば、冷蔵庫やシンクの隣など。どれだけのスペースが確保されているのか測りましょう。
最近は幅30cm程度という細身の食器棚もありますが、一般的なサイズは幅90cm前後です。
食器以外に、電子レンジや炊飯器なども設置できる「キッチンボード」になると、細身のものでも60cm以上、一般的には120cm前後の幅は必要となります。
②収納したいものを決める
次に注意したいのは「食器棚に何を収納するのか?」ということ。
食器の種類や数はもちろんですが、電子レンジや炊飯器などのキッチン家電などもあります。食器類のみなら「食器棚」、キッチン家電も収納するなら「キッチンボード」が必要です。
引越しとなると、今ある荷物の他に家族や友人からお祝いの品をもらうことも。最新のキッチン家電やおしゃれな食器類を送るのは最近の流行りです。食器棚は今あるものだけでなく、これから増えることも考えて選ぶのが良いでしょう。
③扉のタイプを選ぶ
最後に、「食器棚の扉のタイプはどれにするのか?」にも注目したいところ。というのも、食器棚には“引出し・開き戸・引き戸”の3種類があります。
これまでは引出しや開き戸が人気でした。しかし、最近は地震被害により引出しや開き戸からの落下物被害も多く、引き戸への注目が高まっています。また、周りに設置されているものによっては、引出しや開き戸ではものが取り出しにくい場合もあります。
食器棚は実際に使用しているシーンを想像しながら選ぶようにしましょう!
4.まとめ
食器棚のような大型家具は引越し業者にお任せするのが安心です。ただ、中の食器類は自分で梱包する必要があります。丁寧に梱包しておかないと、搬送中に食器類が割れてしまいます。
食器棚はもちろん、お気に入りの食器類にキズがついたり割れたりすると辛いですよね。紹介した引越しの流れや梱包のコツさえ知っていれば安全に搬送できるので、ぜひ参考にしてください。