安さだけではない!信頼できる引越し業者の選び方
そもそも「信頼できる」とは、どういう引越し業者なのでしょうか?
逆に、「信頼できない」引越し業者とはどういう引越し業者なのでしょうか?
結果的にお客様が「満足する引越し」であれば、「信頼できる引越し業者」という事だと思います。という事は、お客様ご自身がどのような引越しを望み、どのように完結させたいかを決める事が大事なのです。
これから、この「満足する引越し」にするための作業工程をご案内します。

1.目的別で引越し業者を選ぼう
まずは、お客様がどのような引越しを一番に望むのかを考えてみましょう。
例えば、
- 料金の安さが何よりも1番
- 大事な家具が多いので、作業が丁寧で安心できる引越し業者
- 忙しくて引越し準備が出来ないので全部お願いできる引越し業者
などがあげられると思います。
何を優先したいかを考え、それに合う引越し業者を選ぶ
①料金の安さを優先して選ぶ
見積りで出た料金で安い業者を何社か選び、そこから再度交渉していきましょう。
そうすることで、更に料金が安くなります。
ただし、相手も人間なので過度な値引きはイメージを悪くしてしまい、サービスに響いてしまう事も出てくるかもしれません。あくまで良心的な範囲内での交渉をオススメします。
基本的には自分で出来る作業は自分でやってしまえば料金的には抑えることが可能です。
②安心できる引越し業者を選ぶ
引越しをする際に大事な家具や荷物があり、傷つけたくないなどトータル的に安心して引越しをしたいという方は保険やサービスが充実している大手引越し業者がオススメです。
③全部まとめてやってくれる引越し業者を選ぶ
- 引越し前日まで忙しくてなかなか引越し準備が出来ない。
- 面倒なのですべてを任せたい。
- 引越し後の荷解きも早く終わらせたい。
というお客様は荷造りから荷解き作業まで全てお任せという引越し業者のプランがオススメです。
荷解きまでやってくれて、後日引越し業者へ連絡すれば引越し資材を引き取りに来てくれるので、引越しの面倒な部分を全てお任せできます。
このように引越し業者の選び方は、お客様が何を一番に望むのかを決めることが大事です。
2.選んではいけない引越し業者とは?
まず、引越しで失敗したくなければ、あきらかに選んではいけない引越し業者というものがあります。
選んではいけない引越し業者の3つのポイント
①訪問見積りに来ない引越し業者!
自宅を訪問せずに引越し当日を迎えるので、いろんなトラブルや追加料金が発生する確率は訪問する引越し業者と比べて増えるという事です。
「見積もり」とは「見て積もる」ものです。訪問して見積りしてくれる引越し業者の方がトラブルは少ないのは当然です。
②契約を急ぎすぎる業者には注意!
概算見積もりをいち早く出してきて、訪問見積りや契約を強引に急がせる引越し業者というのは、基本的には利用者の事を考えていない行為です。
営業の方の気持ちは分かりますが、強引な契約というのは気持ちが良いものではありません。
後悔しないためにも、もう少し他社の内容と比較したい場合は「もう少し他社の見積もりと比較してから」と、しっかりと対応しましょう。
③サービス品を渡そうとする業者には注意!
引越し業者のホームページなどで「今なら見積もりをした方にはもれなく〇〇プレゼント」などのきちんと記載されているものは大丈夫なのですが、しっかりとした記載がないものは、受け取って使用していることを根拠に、キャンセル料を取ろうとすることがありますので気を付けましょう。
引越し業者の選び方として、引越しというバタバタと忙しい中、トラブルは避けたいものです。
料金が見積もり時よりも多く支払うことになったり、依頼する立場なのに不愉快な気持ちにさせられたり、思わぬトラブルに巻き込まれたくないものです。しっかり、あせらず引越し業者は選ぶようにしましょう。
3.引越し業者選びの3つのポイント
引越し業者を選ぶ際に、何を基準に選べば良いのかが分かりづらいですよね。
ただし、これからお伝えする4つのポイントを抑えて選べば基本的には「満足できる引越し業者」を見つけることが出来きます!
①引越し業者を「安さ」だけで選ぶのはNG!
安いのには理由があるという事を忘れてはいけません。
確かに企業努力で安くしている引越し業者もありますが、中には
- 梱包が雑
- エアーキャップ(ピチプチ)が無い
- 緩衝材がペラペラ
- 作業員の対応が悪い
などといった不快な思いをすることもあります。「安さ」だけではなく、サービス内容やオプションなどの内容もしっかり確認することが重要です。
②「一括見積サイト」に登録している引越し業者は「優良引越し業者」
「一括見積サイト」に登録するためには「審査」を通らないと参加できない仕組みになっています。各一括見積サイトの基準は違うかもしれませんが、少なくとも「運輸省の認可」無しには参加することは出来ません。
「一括見積サイト」を利用するだけで運輸省の認可が無い引越し業者を排除することが出来るのです。
③「口コミ」などで梱包・持ち運びが丁寧だったかの確認(家電が多い方は必須!)
破損時の保険はどの業者にもほとんどありますが、内容に違いがあります。なかには全く対応してくれない業者が残念ながら存在します。
重要なポイントなのですが、保険には「外部故障」と「内部故障」があることをご存知ですか?
「外部保証」…目に見えるキズ「保険適用対象」になります。
例)タンスに大きなキズがついた。椅子の足が折れたなど。
「内部故障」…目に見えないキズ「保険適用不可」になります。
例)引越し業者が作業中にパソコンを落とし、外傷はないが電源が入らなくなった。
このように引越し後に、利用しようとした際に壊れていて動かない場合でも「内部故障」と判断されると保証の適用不可になるので、運んでくれる作業員の方次第になるのです。
ここはしっかり運んでもらえるように抑えておきたいポイントの一つです。

4.引越営業マンに聞いた!引越会社の仕組みとは?
以下の3点について、現役バリバリの引越し業界の営業マンに聞いてみました。
- 引越し料金の内訳事情
- 営業見積りとダンボールの関係
- 手付金とは?
①現役営業マンに聞く「引越し料金の内訳事情」
「料金内訳の内容と料金は見れば分かりますがその料金が高いのか安いのか、まったくわかりません。」という事はないでしょうか?
これが理解できていれば法外な料金を請求されても「おかしい!」という事に気づくことが出来ます!
引越しの「見積もり書」や「契約書」に記載されている引越し費用の内訳は大きく分けて、
- 基礎運賃・基礎作業料金
- 実費
- 付帯サービス
の3つに分かれています。
(1)「基礎運賃・基礎作業料金」とは?
引越作業の内容によって、「時間制」と「距離制」があり、引越し業者がどちらか有利な方を選択してよいことになっています。これが「基礎運賃・基礎作業料金」です。
「時間制」には4時間または8時間という「基礎時間」があり、軽貨物運送業者の場合には2時間かたは8時間という「基礎時間」があります。
一般的な延長料金と同じで、移動を含めた作業時間が1時間を超過するごとに追加料金が加算されるという仕組みのことを言います。
「距離制」は100km、軽貨物運送業者の場合には30kmという「基礎距離」があります。輸送距離がこれを超過すると1kmあたりいくらという追加料金が加算されるという仕組みのことをいいます。
この「時間制」にするか、「距離制」にするかは引越し業者が判断しているという事です。
(2)「実費」とは?
- 引越し作業員の人数分の「人件費」
- ダンボールなどの「資材費」
- 有料道路などの「交通費」
などの実際に引越し時に発生する経費(費用)のことです。
(3)「付帯サービス」とは?
- エアコンの脱着
- ピアノの運搬
- 不用品の処分
などがあります。すべてにおいて引越し業者が対応する場合は割安になりますが、提携業者などに依頼するとなると、費用に差があります。
大まかにこれらの3つの費用が計算されて引越し料金が割り出されています。
「基礎運賃・基礎作業料金」+「実費」+「付帯サービス」=引越し料金
②営業見積りとダンボールの関係
営業マンのテクニックのひとつに、見積もり時にダンボールを置いて帰るという「技」があります。
これは見積もりの段階でもダンボールを置いていかれると、「ここでお願いするか…」となりやすいお客さんの心理効果を狙った「作戦」です!
しかし最近ではこのような心理効果を狙った営業が多くあるので、断り慣れがお客様にもあるような感じで…昔ながらのダンボールを置いてくる作戦は通じなくなっているような感じはします。
引越をキャンセルさせにくくするために、引っ越し費用の一部として手付金を要求する引越しの営業マンがいると聞きます。
この行為は引越し運送約款で禁止されている違法行為です。万が一、そのような営業マンがいた場合は、すぐにお帰りいただく事が賢明な選択といえるでしょう。
「お客様を守ってくれるのは、最終的にはお客様自身なのです!!」
後で知らなかったというのは通用しないこともあります。まずは引越し業者の情報を集め、引越しの始まりから終わりまでの工程を全て確認してから判断することをオススメします。
5.実は引越し業者もお客様を選んでいる
実は、引越し業者もお客様を選んでいます!
ここでは、引越し業者もお客様を選んでいる事情を説明いたしましょう。
なぜ引越し業者もお客様を選んでいるのか?
引越し業者の内部的な話しで、ある営業マンが契約してくるお客様は非常に感じが良いが、別の営業マンのお客様は非常に応対が悪いお客様が多い。という事が実際に起きているからです。
引越し業者は「営業マン」と実際に作業する「作業員」と分かれていることが大半です。そうすると、どんなに営業マンがしっかりとお客様対応していても、お客様のなかには引越し現場で、トラブルになる方もいらっしゃるようです。
そうなれば、大変なのは作業員の方達です。「営業は何を話してきているのだ。」という事になりますよね。例えば、梱包はお客様で行うことになっていたが、実際に引越し日に訪問するとまだ終わっていない。という事などなど…
1日に何件もこなさなければならない作業員の方からすれば1件でもこのような案件に遭遇すると、後の引越しにも大きく影響を及ぼします。
作業員からすれば「営業マンの大失態」という事になるからです。
このような事態は営業マンの時点で判断しなければならないのです!
営業マンも作業員の方たちにきれいにパスを出したいのです。そうなると、どなたでもとはいかず、やはり営業マンもお客様をしっかり見た上で選んでいるのです。
段取り上手が安くなる?
引越し業者の営業マンは「お客様」と「会社」のパイプラインなので、トラブルが起きないよう実は訪問時に細心の注意を払ってお客様の段取りの良し悪しを見極めているのです。
という事は逆に言うと引越し業者から「段取りが良いお客様」と思ってもらえれば、引越し業者は、少々安くても契約が取りたいという事になるわけです!
段取り上手のコツ!
段取りが良いと見せる大きなポイントは、引越し希望日をはっきり決めてから見積もり依頼をすること!です。
希望日が決まっていないと、日によって料金が変わるのではっきりとした費用が出せません。という事は、その時点では「引越し日はいつ頃になりますか?」など再度内容をつめていく必要があります。
また、いつ頃であれば一番安いですか?と聞かれ確認して答えると、「その日はちょうど都合が悪いな~」などとなるケースが多々あります。
引越し業者の気持ちになって考えていただければ、一目瞭然です。結局最後は「人」対「人」です。
このお客様は凄く感じが良かったので、作業スタッフにも「しっかり頼むね」などを営業マンも気持ちで伝えたりするものです。
引越しという作業はチームワークが必要なお仕事なので、契約を取って来ればそれでいいという訳にもいかないのです。特に繁忙期などはこの心理が働いています。
このことを理解した上で営業マンに好まれるお客様になれば、お互いに気持ちよく引越しという大仕事を終わらせる確率はグッと上がることは間違いありません。