引越し時にかかる二重家賃を抑えるポイント
引越ししたことがある方で、苦い経験をしたことがあると思われるのが「二重家賃」です。
初めて一人暮らしで引越しされる方には「?」なお話しですが、知っておいた方が後々のためには良いですよ!
まず、二重家賃とは、引越し後しばらくの間、旧居と新居の両方で家賃の支払い義務が発生している状態のことです。
そして、ほとんどの引越しでは二重家賃が発生しているのが現状なのです!
そもそもの原因は、賃貸物件の契約内容にあります。
では、「二重家賃にならないためのポイント」を具体例を交えてご紹介します。
1.引越しにかかる二重家賃を抑えるポイント
そもそもなぜ二重家賃が発生してしまうのか?
賃貸住宅の契約では、「入居者が、賃貸契約を中途解約する場合には、解約の1ヶ月前までに通告しなければならない。」というような条項がありますよね。
その1ヶ月は「解約予告期間」と呼ばれ、二重家賃の基となるものなのです。
通常は1ヶ月なのですが、稀に2ヶ月、3ヶ月という場合もあります。
例えば、「解約予告期間1ヶ月」で10月31日までの賃貸契約なら、9月30日までに連絡を入れておく必要があります。
その際、連絡が遅れ10月10日になってしまうと、そこから1月経った11月10日にならないと解約できません。
この状況で、10月31日に旧居を退去して新居に引越した場合、10月10日までは新居だけでなく旧居の家賃も二重に支払う義務が発生してしまうのです。その際の旧居の家賃は日割りで計算されます。
2.最も二重家賃がかかってしまうケース
次に知っておいていただきたいのが、「最も二重家賃がかかるケース」です。
二重家賃が最も多く発生するのが「誰も入っていない空室を借りる」場合です。
空室を契約する場合、基本的に入居審査をしてOKになった時点で契約が必要になります。
そのため、物件を決めてから退去予告を行う場合、既定の家賃を旧居に支払う必要が出てきます。
解約予告期間が1ヶ月なら2~3週間程度、2ヶ月なら4週間以上の二重家賃を支払うことになってしまいます。
3.二重家賃を抑えるポイント
二重家賃は誰でも払いたくない余計なお金。
「できれば避けたいと」という方がほとんどかと思いますので、これから二重家賃を抑えるポイントをいくつかご紹介したいと思います。
➀賃貸契約書を確認する
当たり前のことですが、引越しが決まった段階で現在の物件の賃貸契約書の解約にかかわる部分「解約予告期間」を確認することが重要です。1ヶ月が通常ですが、契約内容によっては2~3ヶ月という契約もあります。
解約にかかわる項目は、退去時に諸々とトラブルのもとになることが多いので、全て把握しておく必要があります。
➁完成前の新築物件を探す
新居の家賃は、基本的に契約した日から日割り家賃が発生します。
また、物件の申込みをしてから契約までの期間には入居審査があり、通常1~2週間ほどかかります。
未完成の新築物件で、入居予定まで申込み日から1ヵ月以上ある物件なら、新居の入居に合わせて旧居の解約日を決定することができるため、二重家賃を1日も支払わないようにすることも可能なのです。
➂入居できるまでに日数がかかる中古物件を探す
中古物件を契約する場合、入居者がまだ入居していたり、リフォームに時間がかかる場合には申込みをしても入居するまでに日数がかかることがあります。このケースでは、入居可能日によって二重家賃を支払う期間を短くすることができます。
しかし、前入居者がいる物件を契約する場合は、前入居者がいるため内見(下見)をすることができません。そのため、実際に物件を目で確かめてから契約したいという方には向かない方法と言えます。
➃フリーレント物件を利用
賃貸物件の中には、「フリーレント」という、入居してから何ヶ月間か無料で借りられる物件があります。
長いもので6ヶ月無料という驚きの物件まで存在します。
居住用物件として2000年頃から出始め、最近ではかなりの物件数になっているようです。
新居としてフリーレント物件を探すことは、二重家賃を抑える有効な方法の1つです。
➄交渉して新居への入居日を遅らせてもらう
旧居の家賃を支払っている間、新居の家賃が発生しないようにすれば、当然二重家賃は発生しません。
そのためには、新居の仲介をしてくれる不動産屋さんに交渉して、新居の賃貸契約開始日(入居日)を、旧居の賃貸契約が終わるまで遅らせてもらうという方法も。
4.まとめ
初めて引越しされる方は、「二重家賃」について知っておくと、後々引越しする時に役に立つこと間違いなしです!
ここまで見て頂ければ、「契約内容」の確認が重要なことは理解していただけたと思います。
住み始めて何年も経過していると「解約予告期間」など、忘れてしまいますよね。
最も理想的な事を言えば、新居の物件は引越し予定日の1ヶ月前くらいに決めておくようにすると、極力、二重家賃が抑えられるのではないでしょうか。
その際は「新築物件」「中古物件」「フリーレント物件」と様々な選択肢がありますので、色々な角度から検討してみるといいかもしれませんね!